小澤征爾を悼む

 小澤征爾の訃報を、各紙一斉に掲載。
 道新の一面トップは、イトーヨーカドーの道内撤退報道。2番手は「札幌駅再開発ビル2年延期も」。これに次いで「小澤征爾さん死去 88歳 世界的指揮者」。第1社会面トップに「巨匠オザワ 世界魅了」と評伝「温かい「音楽する心」」。札響と小澤の共演については「1974年9月の定期演奏会(札幌市民会館)を皮切りに、81年まで9回共演している」。関連で元札響首席チェリストの土田英順のコメントを掲載した。各界からの悼む声も。
 朝日新聞は一面の2番手。見出しは道新と同じ。社会面は「音楽の光で世界照らす/地方から発信 情熱注ぐ/飾らない人柄 引きつけた」。吉田純子編集委員の評伝「愛すべき無鉄砲 壁つくらぬ「目力」」はさすがに読ませる。〈対話の権化であるオペラの精神を、言葉や文化の壁のない楽器だけで実現する。そんな理想郷を小澤さんは生涯目指し、音楽の伝統を継ぐ「職人」のひとりとして国境を越え、お欧州の伝統の系譜に連なった〉。他に「卓上四季」でも小澤に触れた。
 読売新聞も一面2番手。毎日新聞は一面トップ。見出しはいずれも同じ。読売は社会面「オザワ 日本の誇り/最高峰の舞台で指揮」「人間味あふれる素顔(評伝)」のほか、エンタメ面に「小澤語録」も掲載した。毎日の社会面は「世界が愛した「オザワ」」/「音楽で心一つに」貫く」「「リズムの爆発」聴衆酔わす(評伝)」と梅津時比古執筆の記事を掲載。難病の子との交流や秋山和慶、松本市長のコメントもある。

 道新カルチャー面は、小樽出身の漫画家山下和美らが、明治期、東京・世田谷区豪徳寺に尾崎三良男爵が建てた洋館を活用した「旧尾崎テオドラ邸」を3月1日にオープンさせるとの記事。「一般社団法人旧尾崎邸保存プロジェクト」を2022年に設立し、私財を投じて土地・建物を買い取った。ギャラリーとして活用し、上砂川町出身の山岸凉子、札幌出身の大和和紀らのチャリティー作品展、札幌出身の三原順の回顧展などを予定している。同じ紙面には、ウクライナ国立オデッサ歌劇場の首席客演指揮者を務める北見市常呂町出身の吉田裕史が、日本公演のためのクラウドファンディングに取り組んでいるとの記事も。


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