現実と空想を混ぜて物語と為す――河﨑秋子

 道新カルチャー面は、河﨑秋子の寄稿「直木賞を受賞して」、桜木紫乃の連載《居酒屋さくらぎ》が並ぶ。受賞作を語る河﨑の言葉〈現実と空想を混ぜて物語と為す。それこそ最も人の心に届きやすい道だと私は思い定めて小説を書いてきた〉。道新の小澤征爾追悼は、長年その仕事を見つめてきた音楽評論家の東条碩夫の一文。〈病に襲われた晩年も、音楽への情熱、闊達な精神は失われなかった。射るような眼でオーケストラを鼓舞した小澤さんの指揮姿はもう見られない。私たちはかけがえのない指揮者を失った〉。《音楽会》はLCアルモーニカがhitaruで上演したジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』(評・八木幸三)。鳥取市で開設準備が進む伊福部昭記念資料館(仮称)の話題も。


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