川村湊の河﨑秋子評

 文芸評論家・川村湊による河﨑秋子評。『ともぐい』は〈人間と熊との葛藤よりも、「熊爪」の人間社会における立場や地位に目を注いでいることが、この作品を原型の「熊爪譚」より一回り以上も作品世界を拡充させている〉。北海道の風土に根ざしながらも、〈北海道(風土)を超える文学を、河﨑秋子に期待することは、単なる望蜀の言ではない〉と述べる。〈北海道文学の正統的な後継者〉でもあるとは、最大級の賛辞と言える。道新カルチャー面。
 伊福部昭の評伝を刊行した片山杜秀のインタビュー。『大楽必易 わたくしの伊福部昭伝』(新潮社)。1980年代に伊福部への、通算100時間にも及ぶインタビューを行っている。伊福部は日本やロシアに限らず、作曲家の原体験にある《道内文学 創作・評論》(評・小田島本有)、中島岳志の《論壇時評》。
 札幌の音楽界の長老、梶原信幸(ミスジャメイカ経営)、小島紳次郎(ウエス社長)、高瀬清志(芸森スタジオプロデューサー)が、沖縄民謡とラテン音楽のバンド「KACHIMBA」をプロデュース。5月にCDをリリースする。道新札幌圏版。


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